谷口吉郎とみんながつくった建築—藤村記念堂と徳田秋聲文学碑、そして博物館明治村—

金沢市 谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館 TEL.076-247-3031

開催期間:2023年12月10日(日)~2024年6月2日(日)

藤村記念堂(1947年)は、終戦直後の疲弊と困窮の時期に、島崎藤村の生家があった現在の岐阜県中津川市馬籠の人々が藤村を顕彰しようと記念堂を発起したことに始まり、老若男女総出で建設資材の拾い集めや施工奉仕で建ち上がり、設計管理を担った谷口吉郎(1904〜79)は馬籠住民の心意気に寄り添いながら建築デザインを行った。徳田秋聲文学碑(1947年)は金沢市民を中心に始まった顕彰碑。博物館明治村(1965年)は、明治建築の安易な破壊を危惧した谷口自らが発心し、友人知人からの全面的な協力を得て開村に漕ぎつけた。谷口が多くの人々とともに取り組んだ3作品を、建築写真や図面、模型のほか、当時の様子を記録した貴重な古写真や関係者の証言などを通して紹介する。