霧の抵抗 中谷芙二子

水戸市 水戸芸術館現代美術ギャラリー TEL.029-227-8111

開催期間:2018年10月27日(土)~2019年1月20日(日)

雪の結晶を世界で初めて人工的に作った実験物理学者・中谷宇吉郎(1900〜1962)を父に持つ中谷芙二子(なかや・ふじこ、1933〜)は、早くから環境への関心を持ち「霧のアーティスト」として知られている。米ノースウェスタン大学美術科を卒業後、初期の絵画制作を経て、芸術と技術の協働を推進する実験グループ「E. A. T」に参加し、その活動の一環として1970年の大阪万博ペプシ館で初めての人工霧による「霧の彫刻」を発表。以来、純粋な水霧を用いた環境彫刻、インスタレーション、パフォーマンスなど、世界各地で80を超える霧作品群を制作してきた。人間と自然との間の信頼関係を問い続けてきた中谷のこれまでの活動を「霧の抵抗」と名付け、霧の彫刻とビデオや資料により紹介する。