遊びの美

港区 根津美術館 TEL.03-3400-2536

開催期間:2022年12月17日(土)~2023年2月5日(日)

日本の歴史の中での「遊び」の役割に目を向ける展覧会。平安時代の公家の遊びの一つである歌合(うたあわせ)は、左右に分かれて和歌を詠み、その優劣を競うものだが、歌を詠むこと自体がコミュニケーションの重要な手段であり、必須の教養だった。平安時代に盛んになった蹴鞠(けまり)は、屋外で楽しむまさにスポーツだが、やがて鞠道(きくどう)として形式が整えられるとともに、それを専門とする家も生まれた。乗馬や弓矢の技術を競う犬追物(いぬおうもの)や狩猟などには武芸の鍛錬という側面があった。江戸時代になると祭礼や社寺参詣が娯楽や観光を兼ねるようになる。こうした文化としての遊びの諸相を、館蔵の絵画や古筆、なかでも屏風を中心に紹介する。