諏訪敦 眼窩裏の火事

府中市 府中市美術館 TEL.050-5541-8600(ハローダイヤル)

開催期間:2022年12月17日(土)~2023年2月26日(日)

舞踏家・大野一雄(1906〜2010)や、綿密な取材に基づき亡き人の肖像を写実的に描くことで知られる諏訪敦(すわ・あつし、1967〜)には、ときに視野の中心が溶解する現象や、辺縁で脈打つ強烈な光に悩まされることがあるという。眼科では閃輝暗点という脳の血流に関係する症状だが、諏訪は一般的な見え方と異なり独自の霞のような光として体験している。この症状をタイトルとし、終戦直後の満洲で病死した祖母をテーマにしたプロジェクト「棄民」(1996〜2022年)、コロナ禍のなかで取り組んだ静物画の研究(2008〜2022年)、絵画制作を通した像主との関係性の永続性を示す作品群(1995〜2022年)を紹介する。