絹の輝き・繍の技—里帰りした刺繍絵画—

京都市 清水三年坂美術館 TEL.075-532-4270

開催期間:2024年3月9日(土)~6月2日(日)

明治時代に入ると、日本の染織品は室内装飾としての販路を見出され、絵画を模した額や屏風などが輸出されるようになった。それまでの衣類や生活雑貨から離れた刺繍絵画や天鵞絨(ビロード)友禅などは美術染織と呼ばれ、千總の西村總左衛門や髙島屋の飯田新七といった京都の呉服商によって、日本画家の下絵や海外の油絵をもとに制作された。とくに刺繍絵画は、その重なり合った絹糸の輝きと、さまざまな刺繍の技法を用いることによって、ときに絵画を超えた写実性を感じさせる。今展では、初公開作品も含む美術染織の名品を紹介する。