篠田桃紅展

5歳の頃から父に書の手ほどきを受けた篠田桃紅（1913〜2021）は、独学で書を極め、文字の形にとらわれない水墨抽象画という独自のスタイルを確立。墨の新しい可能性の追求を続けてきたが、昨年3月、107歳で亡くなった。今展では、日本古典文学と書法を学び出発した初期の作品から、独自の抽象表現を確立したニューヨークでの挑戦とその後、そして一瞬の「心のかたち」を追求し続けた近年までの作品の変遷、丹下健三（1913〜2005）らとコラボレーションした建築関連の仕事まで、長年にわたる活動の全貌を約130点の作品と資料により紹介する。