町田市立博物館所蔵 岩田色ガラスの世界展—岩田藤七・久利・糸子—

鎌倉市 神奈川県立近代美術館 鎌倉別館 TEL.0467-22-5000

開催期間:2021年10月1日(金)(会期変更)~11月14日(日)

ガラスといえば食器や板ガラスなどの実用品や、硬質な切子ガラスなどの生産が一般的だった昭和初期、岩田藤七(いわた・とうしち、1893〜1980)は、宙吹き技法による溶けたガラス特有のやわらかな造形に豊かな色彩をまとった作品を帝展で発表し、ガラス工芸を芸術の域にまで高めた。長男の久利(ひさとし、1925〜1994)は、豊富な化学的知識を活かして色と光が織りなす華麗な作品を制作。久利の妻・糸子(いとこ、1922〜2008)は、藤七が興した岩田工芸硝子株式会社の経営にあたり、自らもガラスの装飾壁画「コロラート」(ガラスパネル)作品や大皿などを制作した。今展では、町田市立博物館のコレクションより、近代日本のガラス工芸史の礎を築いた岩田藤七・久利・糸子の作品約60点を紹介し、制作時のスケッチブックとともに展観。藤七は鎌倉を拠点とした文学者や美術家と親しく、1951年に開館した神奈川県立近代美術館とも長く縁があった。同館のコレクションから、藤七の貴重な初期作品、鎌倉に過ごした有島生馬(1882〜1974)、山口蓬春(1893〜1971)、小倉遊亀(1895〜2000)の作品を取り上げ、彼らの交流を振り返る。観覧には事前予約が必要。

栃木県立美術館 2021年4月17日(土)〜6月27日(日)(終了)
岐阜県現代陶芸美術館 2021年7月10日(土)〜8月29日(日)(終了)