正宗十哲—名刀匠正宗とその弟子たち—

福山市 ふくやま美術館 TEL.084-932-2345

開催期間:2024年2月18日(日)~3月27日(水)

正宗(まさむね)は、鎌倉時代末期に相模国鎌倉で活動した刀工。それまでの日本刀制作地といえば、山城国、大和国、備前国が知られていたが、正宗は、これらの産地とは一線を画す新たな作風、すなわち相州伝を完成させた。正宗以降、相州伝は諸国の刀工に大きな影響を及ぼす。なかでも、山城国の来国次と長谷部国重、美濃国の兼氏と金重、越中国の江義弘と則重、石見国の直綱、備前国の兼光と長義、筑前国の左文字の10人の作には、正宗の影響を色濃く見て取れることから、必ずしも直接の師弟関係にはない彼らを「正宗十哲(まさむねじってつ)」と総称するようになった。今展では、正宗の先人たちから相州伝を確立した名刀匠正宗、正宗の作風を受け継いだ諸国の刀工へと続く、相州伝の系譜をたどる。