戸谷成雄 彫刻—ある全体として

「彫刻とはなにか」を問う根源的な思索を深めながら、精力的に作品を発表している日本を代表する現代彫刻家・戸谷成雄（とや・しげお、1947〜、長野県上水内郡小川村生まれ）の長野県での初めての個展。戸谷の壮大な彫刻観への糸口として、「表面」や「構造」といった独自の彫刻概念に日本語の言語構造への深い思索が反映されていることに焦点を当て、初期から近年の作品まで代表作を含む約30点を、年代順ではなく展覧会のコンセプトに沿って展示する。吹き抜けのあるエントランスや展示室を活かした展示で、作品の間を歩き回ったり、上から全体を俯瞰して見たりすることにより、戸谷作品の根源的なテーマを体感させる。