共鳴する刻(しるし)—木口木版画の現在地

須賀川市 CCGA現代グラフィックアートセンター TEL.0248-79-4811

開催期間:2020年7月4日(土)(会期変更)~9月6日(日)

1995年の開館以来、国内外のグラフィックアートを紹介してきたCCGA現代グラフィックアートセンターの開館25周年記念展。木口木版画は、黄楊(つげ)や椿などの堅い木を輪切りにした面(木口(こぐち))を銅版画用のビュランという彫刻刀で彫ることで細密な表現ができる木版画。18世紀末から書籍や新聞の挿絵図版に用いられることで欧米で発展し、日本にも明治時代に伝えられ普及したものの、オフセット印刷のような写真製版技術の台頭により衰退していった。この木口木版画を日本で美術表現として甦らせたのは、独学でこの技法を身につけ作品を制作した日和崎尊夫(1941〜1992)。日和崎と彼に学んだ柄澤齊(1950〜)を中心に70年代に結成されたグループ「鑿(のみ)の会」の作家たちは日本での木口木版画の浸透と広がりに大きな影響を与えた。13人の現代作家が手がけた作品により、木口木版画のいまを展覧する。