いにしえが、好きっ! —近世考古図録の文化誌—

佐倉市 国立歴史民俗博物館 TEL.050-5541-8600(ハローダイヤル)

開催期間:2023年3月7日(火)~5月7日(日)

江戸時代には古いモノを愛する「好古家(こうこか)」と呼ばれる人たちが数多くおり、自分のコレクションや見たことのある古器物をスケッチして「好古図譜」という形でまとめることが盛んに行われていた。国立歴史民俗博物館が所蔵する『聆涛閣集古帖(れいとうかくしゅうこちょう)』は江戸後期に神戸・住吉の豪商吉田家が三代にわたり編纂した全46帖の図譜集で、考古資料、文書・典籍、美術工芸品などさまざまなジャンルにおよぶ歴史資料約2,400件が、精緻な筆致、鮮やかな色彩で描かれている。今展ではこの図譜集に描かれた古器物やその複製・復元品等を立体的に展示し、好古家たちが憧れた「いにしえ」の世界を紹介。考古図譜編纂の背景、好古家のネットワークに関する展示も行い、近代的な博物館が生まれる前の「いにしえ好き」たちの歴史資料への豊かなまなざしを明らかにする。