ルドン ひらかれた夢幻想の世紀末から現代へ

足柄下郡箱根町 ポーラ美術館 TEL.0460-84-2111

開催期間:2018年7月22日(日)~12月2日(日)

フランスの芸術家オディロン・ルドン(1840〜1916)は、印象派のクロード・モネ(1840〜1926)、ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841〜1919)らとほぼ同じ世代に生まれながら、全く異なる神秘的な幻想絵画を描いたことから、夢の世界に生きた孤高の画家とされてきたが、今展では、近年の研究をもとに、美術史上の傑作や同時代の美術作品、自然科学の挿図や戯画といったさまざまな文化に触れており、その中から独自の画風の探究を続けていたことを明らかにする。さらに、ルドンと通じ合う幻想的なテーマを追い求める現代の作家、柄澤齊(1950〜)、イケムラレイコ(1951〜)、鴻池朋子(1960〜)の作品や、「目玉」の表現によって展開する岩明均(1960〜)や押見修造(1981)のマンガ作品との比較により、ルドン芸術の今日的な意義を検証する。レオナール・フジタ(藤田嗣治)が恋人ユキのために描いた他の画家たちの画風を模して描いた新収蔵の《・・・風に》(1926年)全26点を中心に約70点のフジタ作品を展示する「特別展示 フジタからの贈りもの—新収蔵作品を中心に」を同時開催。