本阿弥光悦の大宇宙

室町時代から続く刀剣の研磨や鑑定などを家職とする名門家系に生まれた本阿弥光悦（ほんあみ・こうえつ、1558〜1637）は、戦乱の時代に生き、書・漆・陶などさまざまな造形に関わり、革新的な作品を生み出した。今展では、国宝《舟橋蒔絵硯箱》、重要文化財《鶴下絵三十六歌仙和歌巻》、同《黒楽茶碗　銘　時雨》などの代表作とともに、光悦が本法寺に寄進した重要文化財《紫紙金字法華経幷開結》（平安時代・11世紀）や自ら大書した寺院の扁額など、これまで顧みられなかった光悦の法華経信仰に関わる品々を展観。光悦芸術の源泉を探る。