墨の天地—中国 安徽地方の美術—

奈良市 大和文華館 TEL.0742-45-0544

開催期間:2020年10月10日(土)~11月15日(日)

中国の江南(長江下流の南岸)に位置する安徽(あんき)地方は、天下一の奇山といわれる黄山(こうざん)を擁する山紫水明の地として、また文房四宝(ぶんぼうしほう、墨・筆・硯・紙)の名産地として古くから知られてきた。明末清初(16世紀末〜18世紀初)には、江南の成熟した文人文化、徽州(きしゅう)商人の活躍による文物の流入を受けて、独特な芸術様式が発展。絵画では墨色を活かした繊細で枯淡な画風の安徽派(新安派)が成立し、精緻な挿絵版画は東アジアで人気を博した。16世紀から20世紀初頭にかけての絵画と版画78件(内、重要文化財4件)を国内より集め、安徽地方の美術の魅力を紹介する日本初の展覧会。