「がまくんとかえるくん」誕生50周年記念 アーノルド・ローベル展市立伊丹ミュージアム オープン記念展

兵庫県の南東部に位置する伊丹市は、神戸市から約20km、大阪市から約10kmの圏域にあり、江戸時代には酒のまちとして繁栄し、文人墨客が訪れる文化の香り高いまちだった。その中心市街地である宮ノ前地区に、1984年に柿衞文庫（かきもりぶんこ、伊丹の醸造家・岡田柿衞（1892〜1982）が収集した俳諧資料約1万点を所蔵）が開館し、建物を増築するかたちで1987年に伊丹市立美術館が、1989年に伊丹市立工芸センターが開館し、さらに2001年には江戸時代に建てられた旧岡田家住宅と旧石橋家住宅からなる伊丹市立伊丹郷町館が加わり、これら4つの施設が集う文化ゾーンは「みやのまえ文化の郷」として親しまれてきた。2022年4月、ここに伊丹市立博物館(1972年開館、2021年10月休館）の博物館機能を移転し、5施設を統合した歴史・文化・芸術の総合的な発信拠点「市立伊丹ミュージアム」が誕生した。オープン記念展では、出版されてから半世紀を経た今なお世界中で愛されている絵本「がまくんとかえるくん」の作者アーノルド・ローベル（1933〜1987）による約30冊の絵本を、貴重な原画やスケッチ約200点とともに紹介する。柿衞文庫コレクション「酒と俳諧」展を同時開催。