黄土水とその時代台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校

台東区 東京藝術大学大学美術館 TEL.050-5541-8600(ハローダイヤル)

開催期間:2024年9月6日(金)~10月20日(日)

黄土水(こうどすい、1895〜1930)は台北で生まれ、1915年、台湾人として初めて東京美術学校(現・東京藝術大学)に入学。木彫の大家・高村光雲(1852〜1934)に師事しつつ自主的に大理石彫刻を学ぶなど研鑽を積んだ。1920年には台湾出身美術家初の帝展入選を果たし、以後、合計4度の帝展入選を重ね、多くの注文制作を手がけるなど彫刻家としての請来が嘱望されていたが、病のため東京で急逝した。今展では、国立台湾美術館から2023年に国宝に指定された《甘露水》(1919年)を含む黄土水の作品・資料を迎えて展示するとともに、藝大コレクションより大正から昭和初期を中心とした洋画や彫刻の作品をあわせて紹介。黄土水の作品と彼が学んだ日本の近代美術作品を横断的に鑑賞することにより、この時代の美術界の様相を明らかにする。