練馬区 ちひろ美術館・東京 TEL.03-3995-0612
開催期間:2025年3月1日(土)~5月11日(日)

西巻茅子(にしまき・かやこ、1939〜)の最初の絵本『ボタンのくに』のリトグラフが新規収蔵されたのを記念し、全場面を初公開。大学時代に絵本の世界に惹かれ、卒業後に版画工房でリトグラフを学んだ西巻は、初めて出品した日本版画協会展で新人賞を受賞。「日本の子どものための、日本の作家と画家による、日本の創作絵本を」と考え、1966年、こぐま社を立ち上げた佐藤英和(さとう・ひでかず、1928〜2022)より絵本を描かないかと誘われる。当時こぐま社は、コストをおさえ、手づくりの暖かさを感じてもらうために、画家が直接ジンク板に絵を描き、それを版にしてリトグラフで出版する手法をとっていた。日本の絵本の草創期に「無我夢中」で完成した西巻の初めての絵本『ボタンのくに』(1967年、なかむらしげお・文)と、3作目で代表作となった『わたしのワンピース』(1969年)の魅力を紹介する。
いわさきちひろ(1918〜74)が残した60冊以上のアルバムなどから、ちひろの人生や時代背景を語る貴重な写真を紹介する「ちひろのアルバム」展を同時開催。