舟越桂 森へ行く日 開館55周年記念

足柄下郡箱根町 彫刻の森美術館 TEL.0460-82-1161

開催期間:2024年7月26日(金)~11月4日(月・振休)

《樹の水の音》2019年 楠に彩色、大理石  93×46.5×31cm 
西村画廊蔵 Photo: 今井智己 © Katsura Funakoshi Courtesy of Nishimura Gallery
※この写真は所蔵者の許可を得て撮影しています。実際の展示風景と異なります。

自然の中で人々と芸術家が交流する場として誕生した日本初の野外彫刻美術館である彫刻の森美術館が、周年を記念した展覧会にと、2023年3月、彫刻家・舟越桂(1951〜2024)に依頼したことから今展の企画が始まり準備が進められてきたが、舟越は今年3月逝去。最期まで展覧会の実現を望んだ作家本人の意志と遺族の意向を受けて開催する展覧会。アトリエに大切に置かれている初期の代表作《妻の肖像》(1979〜80年)から近作にいたる彫刻作品、ドローイング、版画などを展観。実際の制作に使っていた手製の作業台やデッサン用の一本足の椅子、制作風景やインタビューなどの映像も紹介される。また、舟越が家族のために作ったたくさんのおもちゃ達を取り上げた姉の末盛千枝子(1941〜)による一冊の絵本のような作品集『おもちゃのいいわけ』(1997年)が、今展にあわせて27年ぶりに増補新版として刊行されるのを記念して『おもちゃのいいわけ』のための部屋と名づけられた展示室も設けられている。