生誕100年 白髪一雄行為にこそ総てをかけて

尼崎市 尼崎市総合文化センター TEL,06-6487-0806

開催期間:2024年7月27日(土)~9月23日(月・振休)

尼崎出身の画家・白髪一雄(しらが・かずお、1924〜2008)は、床に広げたキャンバスの上に絵具の塊を置き、天井から吊したロープにつかまって素足で絵具を画面全体に展開させる方法で描いた。白髪が素足で描くアクション・ペインティングを開始した1950年代後半、当時所属していた前衛美術グループ「具体」では「これまでになかったものを創り出す」ことを目指していた。なかでも特異な白髪の作品は、来日したフランスの美術評論家ミシェル・タピエに絶賛され、海外にも広く知られるようになる。83歳で亡くなるまで尼崎に暮らし、制作を行った白髪の生誕100年を記念する今展では、作品だけでなく、作品が生み出された背景にも光を当て、アクション・ペインティングの原点ともいえる尼崎の祭りの記憶をめぐる資料や、生家にあったアトリエの再現、白髪が愛好した品々、さらに創作のために心身を鍛えようと修行を行った展第密教に関連する資料なども紹介する。