松谷武判 Takesada Matsutani

新宿区 東京オペラシティ アートギャラリー TEL.050-5541-8600(ハローダイヤル)

開催期間:2024年10月3日(木)~12月17日(火)

松谷武判(まつたに・たけさだ、1937〜)は、1960年代前半に当時の新素材であるビニール系接着剤(ボンド)を使って有機的フォルムを生み出すレリーフ状の作品で、具体美術協会の第2世代の俊英として名を馳せ、1966年に渡仏。パリを拠点に版画の領域で新たな取り組みを開始した。1970年代後半からは紙と鉛筆(グラファイト)という身近な素材を用いて画面を塗り込め、さらに画面にホワイトスピリット(揮発性油)を注ぎ、塗り込めたグラファイトを流す表現が導入され、以後の制作を支える重要な手法となった。2017年に第57回ヴェネチア・ヴィエンナーレのメイン企画展「Viva Arte Viva」に大規模インスタレーションを出品、2019年のパリ・ポンピドゥー・センターでの個展など、改めて国際的な評価を高めている松谷の全活動を、初期から最新作まで200点以上の作品、資料、映像などにより回顧する国内初の決定版展覧会。稀少作品も積極的に紹介し、新たな作家像を提示。近作、最新作で松谷の今を伝える。