扇の国、日本

港区 サントリー美術館 TEL.03-3479-8600 

開催期間:2018年11月28日(水)~2019年1月20日(日)

日本で生まれた扇の歴史は、奈良時代(8世紀中頃)に発生したと考えられる「檜扇(ひおうぎ)」と、やや遅れて平安時代初期に作られるようになった「紙扇(かみおうぎ)」に始まるとされている。扇は単なる涼をとる道具というだけでなく、神事や祭礼の御神体など神仏と人を結ぶ呪物として、人と人をつなぐコミュニケーションの道具として、あるいは中国への輸出品や1878年のパリ万博への出品のように日本を代表する工芸品として、何よりも季節ごとに絵柄を楽しむ身近なファッション・アイテムというように、さまざまな役割を担ってきた。今展では、こうした扇をめぐる文化史と、描かれた美の世界を、幅広い時代と視点から紹介する。

山口県立美術館 2019年3月20日(水)〜5月6日(月・祝)