井上有一の書と戦後グラフィックデザイン 1970s-1980s

渋谷区 渋谷区立松濤美術館 TEL.03-3465-9421

開催期間:2025年9月6日(土)~11月3日(月・祝)

強烈な書の数々で知られる書家・井上有一(1916〜85)の没後40年を記念する展覧会。1935年に東京・横川尋常小学校に勤めて以降、生涯を教師生活と書に捧げた井上だが、1945年3月の東京大空襲により一時仮死状態となったのち、多くの犠牲者のなかから奇跡的に息を吹き返した人生だった。井上の特異な書業と来歴に鋭く反応したのがグラフィックデザイナー達であり、没後の1986年に開催された「生きている井上有一」展と、これに参加した浅葉克己(1940〜)、井上嗣也(1947〜)、糸井重里(1948〜)、仲畑貴志(1947〜)、操上和美(1936〜)、木村勝(1934〜2015)らによるその後のデザイン展開により、井上の名は広く世に知れ渡った。井上の書の初期から晩年にいたる代表作と、井上の作品を用いたポスターなどの印刷物を展示し、井上の書とグラフィックデザインの関係を考える。