PUBLIC DEVICE 彫刻の象徴性と恒久性

台東区 東京藝術大学大学美術館 TEL.03-5777-8600(ハローダイヤル)

開催期間:2020年12月11日(金)~12月25日(金)

都市の近代化に伴って洋の東西を問わず公共空間に設置されてきた彫像・彫刻。日本の公共彫刻の多くは指名制度によるが、コンペティション形式の場合は、作家がプレゼンテーション資料を制作する。提案が採用され実現する作品がある一方で、その他のアイデアが公開されることはない。今展では、そのような公共彫刻にまつわる作品の提案や実作にいたるまでの過程に着目。ドローイング、マケット、CG、映像媒体など多様な表現による彫刻にいたる道筋を見せること、あるいは彫刻の公共性について別の角度から光を当てること。こうした方法を通じて、権力を受け止める装置としての彫刻のありようや、彫刻というメディアの永久設置について再点検。最初期の裸婦の公共彫刻である菊池一雄(1908〜1985)の《平和の群像》(1951年、千代田区三宅坂に現存)のマケット(東京藝術大学彫刻科アーカイブ蔵)を起点として、現代における「公共」と「彫刻」の可能性を多角的な角度から考察する。