ヴォルス—路上から宇宙へ

ヴォルス（本名：アルフレート＝オットー＝ヴォルフガング・シュルツ、1913〜1951）の写真・水彩・油彩・銅版画そして言葉と、メディアを横断した作品世界全体を約120作品で紹介する日本初の展観。第一次大戦後のドイツに育ち、1930年代にパリで写真家として成功したが、普仏戦争が始まると収容所を転々とする中で、描画に没頭。第二次大戦後は油彩画を始め、サルトルらの文学者や詩人たちに認められ、彼らの著書に銅版画を寄せるようになっていた。DIC川村記念美術館のコレクションを中心に、国内外の所蔵先から作品を借用。とくに横浜美術館と東京都写真美術館、ロサンゼルスのJ・ポール・ゲティ美術館より写真作品がまとめて出品されていることにより、各分野の作品が揃う貴重な機会となった。