広重ビビッド原安三郎コレクション

日本化薬株式会社元会長の原安三郎氏（1884〜1982）蒐集の浮世絵コレクションより、歌川広重（1797〜1858）の最晩年の代表作であるふたつの揃物、《六十余州名所図会》69点と《名所江戸百景》119点の全点公開を初めて行なう。とくに《名所江戸百景》は大変人気があったため、摺りの手数を簡略化した「後摺（あとずり）」が複数制作されたが、今展で紹介する作品は貴重な「初刷（しょずり）」のなかでも特に早い時期のもので、保存状態も極めて優れている。開催に際し、二つのシリーズに描かれた場所の現地取材も行ない、現在の写真を展示している。葛飾北斎、歌川国芳の名所絵なども展示。前期（〜4月16日）、後期（4月18日〜）で展示作品をほぼ総入れ替えする。