原田直次郎展西洋画は益々奨励すべし

岡山の鴨方藩士の次男として江戸に生まれた原田直次郎（1863〜1899）は、高橋由一に師事した後、1884年にドイツのミュンヘンに留学。滞在中に描いた《靴屋の親父》（1886年、東京藝術大学蔵）、1887年に帰国後、第三回内国勧業博覧会に出品され論争を引き起こした《騎龍観音》（1890年、護国寺蔵）が重要文化財に指定されている。今展は、36歳で夭折した原田の約100年ぶりの回顧展。近年の調査・研究の成果を踏まえて、再評価をめざす。巡回する各美術館の共同企画による図録も編集発行されているが、出品作品は開催館によって一部異なっている。