戦後80年 石井柏亭展えがくよろこび

松本市 松本市美術館 TEL.0263-39-7400

開催期間:2025年10月11日(土)~12月7日(日)

東京に生まれた画家・石井柏亭(いしい・はくてい、1882〜1958)は、幼い頃から父・石井鼎湖(いしい・ていこ、1848〜97)に日本画を習い、16歳で洋画家・浅井忠(あさい・ちゅう、1856〜1907)に師事して本格的に画家としての道を歩み始めた。太平洋画会や文展で早くから才能を認められ、中央画壇の中心的存在として活躍。雑誌『方寸』の創刊や、二科会、一水会の設立にも携わった。東京大空襲で自宅とアトリエを全焼し、家財や作品など多くを失った柏亭は、1945年3月より松本の浅間温泉に疎開し、信州の雄大な自然に背を押され、亡くなるまで同地を拠点に活動した。後進の指導や美術団体の結成にも力を注ぎ、戦後の信州美術の再興と発展にも尽力。今展では、初期から晩年までの代表作に加え、信州ゆかりの作品・資料を通して、その多彩な画業と地方美術に向けたまなざしを紹介する。