伝説の漆匠 佐野長寛奇想と風雅の世界

甲賀市 MIHO MUSEUM TEL.0748-82-3411

開催期間:2025年7月12日(土)~8月24日(日)

佐野長寛(さの・ちょうかん、1794〜1856)は、京都の塗師・長濱屋治兵衛の次男として生まれ、21歳で家名を継いだが、翌年から諸国漫遊の旅に出て諸国の漆器産地を歴訪してその技術を体得。1822年に帰京して開業すると、その作品はすぐに評判となり高麗の名工・張寬の再来と称された。その奇抜な発想と風雅を好む作風は、幕末の京都漆芸界に新風を吹き込んだ。1925年、長寛70回忌にあたり、恩賜京都博物館(現・京都国立博物館)で遺作展が行われた。今展は、160件を超える作品と資料を集め、あらためて漆匠・佐野長寛の功績を顕彰するとともに、交友関係や和歌・俳句にも初めてスポットをあて、その実像に迫る100年ぶりの展覧会。