目黒区 目黒区美術館 TEL.03-3714-1201
開催期間:2025年4月19日(土)~6月8日(日)

目黒区美術館では、戦前に欧米に留学した画家の作品を収集し、展覧会などを通じて紹介してきた。今展は、イタリアに留学した二人の画家、川村清雄(1852〜1934)と寺崎武男(1883〜1967)を取り上げる。
川村は、交流のあった勝海舟の斡旋で、明治維新直後に徳川家留学生としてまずアメリカへ留学。その後、フランス経由でイタリアに渡り、ヴェネツィアの美術学校に学び、優秀な成績を修めた。帰国後は、作品が設置される当時の日本の建築空間や環境を考慮し、屏風や漆器、板、帯などに油彩で描く作品を残し、日本における油彩画の在り方を模索した。川村については、目黒区美術館が所蔵するほぼすべての作品を出品。
寺崎は、東京美術学校に学んだ後、川村より遅れてヴェネツィアに渡り、同地の美術学校で、テンペラやフレスコ、銅版画など、当時の日本ではあまり知られていなかった技法を習得し、帰国後はその普及に努めた。寺崎は移動が困難な壁画作品が多いが、今展では、千葉市美術館やNPO法人安房文化遺産フォーラムの所蔵する貴重な作品を展示。また、寺崎が模写したヴェロネーゼ作《レヴィ家の競演》(目黒区美術館蔵)を、3年間の修復のプロセスも併せて紹介しながら披露する。
○△□(まる さんかく しかく)えほんのせかい+目黒区美術館トイコレクション
同時開催:クルト・ネフ生誕99年 2025年7月5日(土)〜8月24日(日)