若きポーランド—色彩と魂の詩(うた)1890-1918

京都市 京都国立近代美術館 TEL.075-761-4111

開催期間:2025年3月25日(火)~6月29日(日)

1795年、ポーランドは、ロシア・プロイセン・オーストリアにより分割占領され、1918年の独立までの123年間、独立を求める蜂起や反乱を繰り返しつつ、自らのアイデンティティの拠り所としたのが、文学や音楽そして絵画などの芸術であり、言語や宗教を含む広義の文化だった。その中心地として重要な役割を果たしたのが古都クラクフ。19世紀後半、ポーランドの歴史や文化的逸話を描いて名声を博し、クラクフ美術学校校長を務めたヤン・マティコ(1838〜93)のもとからは〈若きポーランド〉と呼ばれる数多くの若き芸術家たちが巣立った。今展では、クラクフ国立博物館の全面的な協力のもと、同博物館を筆頭に、ワルシャワを含む多数の国立博物館や多くの個人所蔵家から招来した、マティコ、そして〈若きポーランド〉の芸術家たちの絵画ならびに版画、家具やテキスタイルなど、ほとんどが日本初公開となる約130点により、前世紀転換期に花開いたポーランド美術の真髄を紹介する。クラクフ国立博物館には、芸術批評家、パトロンであり“マンガ”というニックネームを有していたフェリクス・ヤシェンスキ(1861〜1929)が寄贈した世界有数の日本美術コレクションがあり、〈若きポーランド〉の芸術家たちに広く影響を与えた日本美術との関係にも注目する。