現代陶芸のすすめ菊池コレクション

菊池寛実記念 智美術館の設立者・菊池智（1923〜2016）は、1940年代前半、戦時中にやきものと出会い、戦後10年ほどたった1950年代後半から蒐集を始めた。現代陶芸のギャラリーを運営しつつ全国の若手陶芸作家の作品を集め、1983年、作家約100人、作品約300点のコレクションにより、ワシントンのスミソニアン国立自然史博物館で「Japanese Ceramics Today, Masterworks from the Kikuchi Collection（現代日本陶芸展）」を開催。好評を博した同展は、ロンドンのヴィクトリア＆アルバート博物館に巡回し、当時の日本の現代陶芸を欧米に広く紹介することとなり、菊池が文化事業に注力していく契機となった。今展では、同展出品作をはじめ、1970年代から80年代の作品を中心に約60点を展観し、日本の現代陶芸の展開を紹介する