生誕1250年記念 空海 KŪKAI密教のルーツとマンダラ世界

奈良市 奈良国立博物館 TEL.050-5542-8600(ハローダイヤル)

開催期間:2024年4月13日(土)~6月9日(日)

人々の救済を願った空海(774〜835)が中国・唐にわたり、師匠の恵果から全てを受け継いだといわれる密教。7世紀にインドで誕生した『大日経』が陸路を通って、『金剛頂経』が海路を経て中国に伝わり、空海の師である恵果によって統合され、空海に伝えられた経緯から紹介。とくに海路の密教伝播を伝える立体曼荼羅を構成する《金剛界曼荼羅彫像群》(46軀、東部ジャワ期(10世紀)、インドネシア国立中央博物館)をはじめとする密教遺品は、国際共同プロジェクトで修理後、日本初公開。さらに日本最古、空海が制作に関わった現存唯一の国宝《両界曼荼羅(高雄曼荼羅)》(平安時代(9世紀)、京都・神護寺)が修理後初公開されるのを含め、国宝約30件、重要文化財約60件により、密教の源流と空海密教の実像に迫る。後期展示(5月14日(火)〜)では「第一章 密教とは—空海の伝えたマンダラ空間」を彩る大幅の両界曼荼羅、十二天像、五大尊像、真言八祖像が全て入れ替わり、前期とは異なる雰囲気のマンダラ世界が展開される。