倉俣史朗のデザイン—記憶のなかの小宇宙

桑沢デザイン研究所で学び、店舗設計などに携わった後、1965年に独立し自身の事務所を構えたインテリアデザイナー倉俣史朗（くらまた・しろう、1934〜91）は、機能性や見た目の形状に主眼を置いたデザインとは異なった考え方に基づく、一風変わった家具と数多くの特色あるインテリアデザインを手掛けた。1980年代にはイタリアのデザイン運動「メンフィス」に参加し、国際的にも高い評価を受ける。今展では、家具やインテリアの仕事に加えて、創作の源泉を窺わせるようなイメージスケッチや夢日記も紹介。そのキャリアの最初期から早すぎる死までの作品と人物像に新たな視点を向ける。