黙然たる反骨 安藤照—没後・戦後80年 忠犬ハチ公像をつくった彫刻家—

渋谷区 渋谷区立松濤美術館 TEL.03-3465-9421

開催期間:2025年6月21日(土)~8月17日(日)

鹿児島市出身の彫刻家・安藤照(あんどう・てる、1892〜1945)は、1917(大正6)年に東京美術学校(現・東京藝術大学)に入学し、在学中の1921年に帝国美術院展覧会(帝展)に入選。翌年に帝展特選、1926年には帝国美術院賞を受賞した。1929年に結成した中堅彫刻家の作品研究の場「塊人社(かいじんしゃ)」ではリーダーとして活躍。1934年には《忠犬ハチ公像》(初代、1944年金属類回収令により溶解)、1937年に《西郷隆盛像》(鹿児島市)などを制作し、彫刻家としての地位を築いたが、1945年5月、渋谷区代々木の自宅兼アトリエが空襲にさらされ、代表作の多くと共に犠牲となった。今展は、安藤の彫刻家としての活動を網羅的に紹介する東京では初となる回顧展。戦火を逃れた現存作品約30点のほか、関連する作家の作品とともにたどる。