鷹野隆大 カスババ—この日常を生きのびるために—総合開館30周年記念

目黒区 東京都写真美術館 TEL.03-3280-0099

開催期間:2025年2月27日(土)~6月8日(日)

国内外で活躍を続けている写真家、アーティストの鷹野隆大(たかの・りゅうだい、1963〜)は、写真集『IN MY ROOM』(2005年)で第31回木村伊兵衛写真賞を受賞。〈IN MY ROOM〉(2002〜2005年)に代表されるセクシュアリティをテーマとした作品と並行し、〈毎日写真〉(1998年〜)や〈カスババ〉といった日常のスナップショットを手がけ、さらに東日本大震災以降、「影」を被写体とした写真の根源に迫るテーマにも取り組んでいる。タイトルの「カスババ」とは、鷹野の造語で「滓(カス)のような場所(バ)の複数形」。「かつてはなくべく見ないようにしていた、どうしようもなく退屈でとりとめのない場所こそが自分のもっとも身近な場所であり、自分の思考を育んできたものではないかと考えるようになって」カメラを向けているという。初期作品から多数の未発表作品まで110数件を、時系列、テーマ別、シリーズ別、技法別などによらず展示した、建築家・西澤徹夫の構成空間を自由に回遊しながら、鷹野の世界観を体感できる。