雛人形—目出度い愛でたいひなまつり—

3月3日の桃の節句に行われる「雛祭り」は、平安時代にまで起源がさかのぼるといわれており、江戸時代に入ってからは年中行事として定着し、さまざまな人形や調度品が作られるようになった。享保年間（1716〜35）より大流行した能面のような顔立ちの享保雛、箱書に年紀の入った資料的価値の高い古今雛、雛人形の古形とされる立雛など鎌倉国宝館の多様な形式の雛人形コレクションや、御殿飾りや雛段飾り、御所人形など、雛の宴を彩る人形や雛道具類を一堂に展観する。