港区 サントリー美術館 TEL.03-3479-8600
開催期間:2025年4月29日(火・祝)~6月15日(日)

平安時代、都で貴族の娘や財宝を略奪していた鬼・酒呑童子(しゅてんどうじ)が武将・源頼光(みなもとのよりみつ)とその家来によって退治される物語は、14世紀以前に成立し、絵画や能などの題材になって広く普及した。サントリー美術館が所蔵する重要文化財・狩野元信(かのうもとのぶ)筆《酒呑童子絵巻》(以下、サントリー本)は、後世に大きな影響を与えた室町時代の古例として知られている。今展では、解体修理を終えたサントリー本を大公開。このサントリー本を「図様のはじまり」として、江戸時代を通して作られたさまざまな模本や類本を紹介する。さらに、近年相次いで発見されている酒呑童子の生い立ち、すなわち「鬼のはじまり」を大胆に描き加えた絵巻を紹介。こうした二つの「はじまり」に焦点をあて、絵画と演劇(能)の関連にも触れながら、酒呑童子の歴史と多様な展開をたどる。
まだまだざわつく日本美術 2025年7月2日(水)〜8月24日(日)