記録をひらく 記憶をつくるコレクションを中心とした特集

千代田区 東京国立近代美術館 TEL.050-5541-8600(ハローダイヤル)

開催期間:2025年7月15日(火)~10月26日(日)

松本竣介《並木道》1943 年 東京国立近代美術館

「昭和100年」、「戦後80年」という節目の年にあたり、美術を手がかりとして、1930年代から1970年代の時代と文化を振り返る展覧会。1930年代以降、ラジオ、映画などのメディアが急速に発展・浸透していったメディア環境の中で絵画が果たした社会的な役割を整理する「1章 絵画はなにを伝えたか」、絵画や写真、映画で描かれたアジアと、描かれなかったアジアに注目する「2章 アジアへの/からのまなざし」、陸海軍が戦況を伝えるために、写真や映画ではなく絵画を活用した理由を考察する「3章 戦場のスペクタクル」、大衆に深く浸透し、社会を動かした「物語」が生成するプロセスを検証する「4章 神話の生成」、戦争と日常が背中合わせにあった「5章 日常生活の中の戦争」、戦時中には発表できなかった身体像を描いた1950年代以降の「6章 身体の記憶」、1960年代後半から1970年代にかけての戦争の記憶を掘り起こす活動を伝える「7章 よみがえる過去との対話」、1970年に戻ってきた「戦争記録画」が読み替えられていく経緯を検証するとともに、未来に向けた活用の方法を問いかける「8章 記録をひらく」の8章構成で、他機関からの借用を加えた約280点の作品・資料を展観する。