種村季弘の眼 迷宮の美術家たち20世紀検証シリーズNo.4

板橋区 板橋区立美術館 TEL.03-3977-1000(テレホンサービス)

開催期間:2014年9月6日(土)~10月19日(日)

板橋ゆかりのドイツ文学者・種村季弘(たねむらすえひろ、1933〜2004)は、グスタフ・ルネ・ホッケの『迷宮としての世界』(矢川澄子と共訳、1966年)の翻訳により、日本でのマニエリスムブームの火付け役となった。さらに、エロティシズム、錬金術、吸血鬼などヨーロッパの異端文化や、ゾンネンシュターンやカール・コーラップら当時なじみの薄かったドイツ語圏の美術作家たちを精力的に紹介。赤瀬川原平、秋山祐徳太子、舞踏家の土方巽をはじめ、共感を得た日本の芸術家たちに対しても積極的に文章を寄せた。
国内外から集めた油彩・水彩・版画・写真・彫刻など約160点を、「夢の覗き箱」「没落とエロス」「魔術的身体」「顛倒の解剖学」などの7つのキーワードにより展示し、種村の眼を通して創造された美の迷宮を辿る。展覧会図録『種村季弘の眼 迷宮の美術家たち』は、平凡社より刊行。