石田尚志　絵と窓の間

自ら描いた絵画を連続的に撮影する手法（ドローイング・アニメーション）で制作した映像作品により、1990年代から国内外で評価されてきた石田尚志（いしだ・たかし、1972〜）の約10年ぶりの大規模個展。近年の石田は、映像によるインスタレーションや立体造形への展開を経て、約30年ぶりに再びカンヴァスに絵筆を走らせ、空間と時間を“静止した平面”に描き表すことに取り組んでいる。今展では、新作《夜の海》（2024年）を大型LEDパネルのスクリーンで上映。昨年神奈川県立近代美術館 葉山で公開制作された新作映像をアーツ前橋で初公開するほか、初期の《部屋／形態》（1999年）をはじめとする代表作を紹介。また、10代前半の油彩画、近年の展開を啓いた《弧上の光》（2019年）、さらに最新作の油彩画を通じて「画家」としての石田を再考する。