眼福—大名家旧蔵、静嘉堂茶道具の粋

静嘉堂所蔵の現在約1,400件にのぼる茶道具コレクションは、三菱第2代社長・岩﨑彌之助（1851〜1908）と第4代社長・岩﨑小彌太（1879〜1945）の父子二代によって、1884（明治17）年頃から1945（昭和20）年までに収集されたもの。展示ギャラリーを丸の内に移転して初めての、静嘉堂としても8年ぶりの茶道具展となる今展では、彌之助が最初に購入した、利休時代から世に知られた《唐物茄子茶入　付藻（つくも）茄子》、《唐物茄子茶入　松本茄子（別称：紹鷗茄子）》の2点を含む“大名物（おおめいぶつ）”の茶入7点全てを、仕覆（しふく）、象牙の替え蓋、古渡り更紗などの附属品やそれらを仕舞う箱とともに展示。仙台藩伊達家、加賀藩主前田家、淀藩主稲葉家、丸亀藩主京極家、出雲藩主松津平家をはじめとする大名家旧蔵品や豪商、茶人所持の名品も伝来とともに紹介する。国宝1点、重要文化財8点を含む約80件（会期中一部展示替えあり）。