没後80年 清水登之

栃木市 栃木市立美術館 TEL.0282-25-5300

開催期間:2025年1月11日(土)~3月20日(木・祝)

栃木県下都賀郡国府村大塚(現・栃木市大塚町)に生まれた清水登之(しみず・とし、1887〜1945)は、20歳で単身渡米し、さまざまな労働に就きながら美術を学んだ。1917年、ニューヨークに移り、アート・スチューデンツ・リーグで学んだ後、1924年にパリに移り、同地を拠点にヨーロッパ各地を旅し、サロン・ドートンヌで入選も果たしている。1927年に帰国。故郷栃木に生きる人々の暮らしや、急速に変化する東京近郊の風景と生活を描いた。1932年には中国に渡って上海事変を取材。その後、中国各地や東南アジアで戦争に取材した作品を制作したが、いわゆる戦争記録画だけでなく、戦火に追われる民衆を描いた大作なども含まれている。1945年、疎開中の栃木の実家で息子の戦死の知らせを受け、同年12月、急病により死去した。今展では、清水の生涯と画業を約60点の作品により回顧。画家の日記などから判明する制作の事情も紹介する。