江戸の名プロデューサー 蔦屋重三郎と浮世絵のキセキ開館30周年記念

千葉市 千葉市美術館 TEL.043-221-2311

開催期間:2025年5月30日(金)~7月21日(月・祝)

浮世絵師・喜多川歌麿(?〜1806)や東洲斎写楽(生没年不詳)を見出し世に出したただけでなく、狂歌師や戯作者などとのネットワークを生かし、江戸の出版界にさまざまな新機軸を打ち出した蔦屋重三郎(1750〜97)が浮世絵の版元として活動したのは、安永から寛政(1789〜1801)という、多色摺の錦絵が大きな発展を遂げた時期とほとんど重なっている。千葉市美術館の開館30年を記念する今展では、開館以前から収集の柱のひとつとなった豊かな浮世絵コレクションにより、浮世絵の始祖で房州出身の菱川師宣(?〜1694)にはじまり、錦絵を創始した鈴木春信(1725?〜70)、歌麿や写楽、葛飾北斎(1760〜1849)らが活躍した「浮世絵の黄金期」を経て、蔦屋重三郎亡き後の渓斎英泉(1791〜1848)、歌川広重(1797〜1858)にいたる浮世絵の歴史をたどり、“世界の Ukiyo-e”と進化していく様子を紹介する。
コレクションの中から江戸時代から明治・大正にかけて制作された日本の絵画・版画の名品を展観する「日本美術とあゆむ—若冲・蕭白から新版画まで」を同時開催。この30年間における千葉市美術館の収集、調査研究、公開活動も網羅的に紹介する。