撮られた萬鉄五郎展—写真と資料で辿る画家の軌跡

花巻市 萬鉄五郎記念美術館 TEL.0198-42-4402

開催期間:2025年4月26日(土)~7月13日(日)

画家・萬鉄五郎(1985〜1927)とその周辺を記録した写真は、画家が生きた時代とその歩みを物語る重要な資料。禅の布教団とともに渡米する際の写真、東京美術学校の同級生らとの写真、展覧会の会場風景やそこに集った仲間など、萬の画家としての活動や生活の一端を垣間見ることができる。一方、地方の素封家の家に生まれた萬は、少年期からカメラを買い与えられ、自身で現像を行っていたことが知られている。その写真からは絵画の創作テーマとの共通性が認められ、制作へ向かうプロセスをうかがうことができる。またアトリエに寝そべる自らを写した「自写像」と呼べる一枚からは、表現者としての彼の作為を見出すことができる。今展では、自ら撮影した33枚のガラス乾板をはじめ、画家とその周辺の写真を中心に、関連する作品や資料を紹介。撮影した写真と絵画作品との相関にも迫る。