建物公開2025　時を紡ぐ館

東京都庭園美術館の本館は、1933（昭和8）年に朝香宮家邸として竣工。その後、朝香宮家が過ごした14年間。吉田茂元首相が政務の場として活用した7年間。国の迎賓館として数々の国賓をもてなした19年間。民間の催事施設として多くの人々に開かれた7年間。そして今、美術館として42年目を迎えるこの建物は、時代の変遷とともにさまざまな機能や役割を果たしてきたが、竣工時からの建物の改変はわずかで、当時の様子を良好な状態で伝えることから、国の重要文化財に指定されている。年に一度の建物公開展、今回は、各時代を彩るゆかりの作品や写真・映像資料を通して、建物の「機能の変遷」を紹介する。