富永親徳という近代洋画家がいた—記録と場所をたどる—

小金井市 小金井市立はけの森美術館 TEL.042-384-9800

開催期間:2024年11月2日(土)~2025年1月13日(月・祝)

洋画家・富永親徳(とみなが・ちかのり/しんとく、1896〜1964)初の回顧展。熊本生まれの富永は、10歳頃に家族とともに日本統治下の台湾に渡ったと思われている。台湾総督府に赴任し台湾の美術教育の礎となった洋画家・石川欽一郎(いしかわ・きんいちろう、1871〜1945)との出会いが、富永を画家へと導くこととなった。1919年、23歳で東京美術学校洋画科に合格し、妻子とともに東京へ。卒業後は美術教師をしながら制作を続けるが。1930年後半に公募展への応募をやめてしまったため、画家としての名は忘れられていった。1944年、戦争によって住まいを小金井に移した後も亡くなるまで制作を続けており、はけの森美術館では、2022年度より調査を行ってきた。2024年度に作品および資料あわせて100点を遺族から寄贈されたのを機に、これまでの調査の成果と作品を紹介する。