唐絵(からえ)—中国絵画と日本中世の水墨画—

港区 根津美術館 TEL.03-3400-2536

開催期間:2025年7月19日(土)~8月24日(日)

894(寛平4)年に遣唐使が停止されると、日中間の交流は限られたものとなっていたが、中世に入ると再び盛んとなり交易を通じてさまざまな文物がもたらされた。中には中国の画院で描かれた院体画や、牧谿ら画僧による水墨画の名品が含まれており、これらは「唐絵」と呼ばれて、とりわけ足利将軍家をはじめとする武家の間で尊ばれ、やがて和製の唐絵も多数制作されることとなった。今展では、根津美術館が所蔵する院体画をはじめとする中国画や日本中世の水墨画といった唐絵の名品の中から、国宝《鶉図》(伝 李安中筆、中国・南宋時代 12〜13世紀)、国宝《漁村夕照図》(牧谿筆、中国・南宋時代 13世紀)、重要文化財《観瀑図》(日本・室町時代 1480(文明12)年)など特に重要な作品約50件をまとめて紹介する。