さばかれえぬ私へTokyo Comtemporary Art Award 2021-2023 受賞記念展

中堅アーティストを対象に、受賞から複数年にわたる継続的支援によって、さらなる飛躍を促すことを目的に、東京都とトーキョーアーツアンドスペース（TOKAS）が2018年度から実施している新たな現代美術の賞「Tokyo Contemporary Art Award（TCAA）」。第3回となる「TCAA 2021-2023」受賞者の志賀理恵子（しが・りえこ、1980〜）と竹内公太（たけうち・こうた、1982〜）による受賞記念展。今展には「さばかれえぬ私へ／Waiting for the Wind」という言葉が冠されているが、この言葉はTCAA授賞式から始まった志賀と竹内の対話の中から生み出された、今展で唯一の2人の共同作品といえるものであり、人々が抱える内面世界の呼びかけでもあるという。2008年に宮城県に移住した志賀は、2011年の被災後、突如始まったあらゆる分野での復興計画に圧倒された経験から気づかされた人間精神の根源を追究。福島県在住の竹内は第二次世界大戦時の日本軍の兵器「風船爆弾」のリサーチにもとづく新作を発表している。