「ふしみ御殿あつらへ」小袖裂と復元小袖—墨書と裂から分かる桃山時代の小袖制作—

丸紅コレクションの「ふしみ御殿あつらへ」と墨書された稀少な桃山時代の辻が花の小袖は、秀吉の側室だった淀が着用した小袖の一部と考えられてきた。今展では、その小袖裂と、それをもとに1996年から1999年まで3年余りの歳月をかけ、養蚕から糸づくり、手織り、湯のし、下絵、糸入れ、絞り、染め、仕立てまでの工程を、可能な限り桃山期の技術に基づいて復元した小袖を関連資料とともに展示する。