鹿児島市 鹿児島市立美術館 TEL.099-224-3400
開催期間:2014年7月18日(金)~8月31日(日)
川崎重工業や神戸新聞社の社長を務めた鹿児島市出身の松方幸次郎(1865〜1950)は、日本の若者たちに西洋美術の本物を見せたいという一念から美術品の収集を始め、1916年からの約10年間にたびたびヨーロッパを訪れ、コレクションは1万点を超えて東京に美術館建設の準備も進められていた。しかし1927年の昭和恐慌により、日本に持ち帰っていた作品は散逸。ロンドンの倉庫にあった作品は1939年の火災で焼失した。
パリにあって終戦後フランスの国有財産となっていた約400点の内、370点がフランス政府より日本に寄贈され、1959年の国立西洋美術館の誕生につながっている。松方コレクションの全貌については、今も研究が進められているが、今展では、全国の美術館などが所蔵する旧松方コレクションをはじめとする作品を借用し、館蔵品とあわせて、松方の生きた19世紀後半から20世紀前半の西洋美術の流れを概観する。